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HUYŪ JOURNAL
26/10/1
A TRACE OF SCENT — Between Pages
どの物語に、
どんな香りを挟む?

本を開くたび、ページの間から、
物語の気配が立ちのぼる。
香りを纏わせたムエットを、
栞にして。
サスペンスには
冷たい空気を含んだ、ウッディとスパイス。
少し乾いたハーブの緊張感。
ページをめくる指先が、自然と早くなる香り。
恋愛小説には
やわらかなフローラルに、ムスクの余韻。
近づくほどに、心の距離が縮まるような。
読み終わったあとも、しばらく胸に残る。
ファンタジーには
グリーンと樹脂、少しのスモーク。
知らない森に、足を踏み入れたくなる香り。
現実と物語の境目が、ゆっくり溶けていく。
旅のエッセイには
シトラスとハーブで、光のある風を感じて。
知らない街の、空気に包まれるかのように。
香りと一緒に、世界中をトリップ。
眠る前の一冊には
ラベンダーや樹木の静けさを。
言葉が、香りと一緒にほどけていく。
栞を挟んだまま、夢の中へ。
読む時間に、
香りをそっと添える。
それだけで、
物語はもう一段、深くなる。

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